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私たちの住みやすい街づくりを考える。SDGs×🈟白河実業

 白河市の公共交通について考える「高校生ワークショップ」に参加してきました。現在白河市では、路線バスなどの公共交通についての今後の方針や具体的な取り組み等を位置づける計画(白河市地域公共交通計画)の検討を進めています。今回は本校1学年からそれぞれの学科の代表者6名がワークショップに参加し、白河市の街づくりについて考えてみることにしました。

白河市の公共交通の良い点・悪い点

 まず参加者全員で実際に路線バスに乗車し、白河市の公共交通機関を利用するフィールドワークに出かけました。今回のワークショップは本校生だけでなく、市内の他校生たちも参加しています。普段自分たちが通学で利用している路線バスですが、一般の利用客の目線であらためて問題点や改善点を探ってみることにしました。例えば、運行に関する情報は誰でもわかりやすく見ることができるか?待合の環境は利用しやすいか?車両の整備や乗りやすさはどうか?など、みんながいろんな観察の視点でフィールドワークに参加しました。

本当にわかりやすい案内図になっているか?
子ども・お年寄りに優しい環境になっているか?

 公共交通は地域住民の移動手段としてだけでなく、街づくりや観光または社会福祉、そして教育や環境など様々な分野で大きな効果をもたらします。コミュニティの活性化には公共交通の役割は非常に大きな関係性があります。

白棚線・石川線のグループに分かれて観察です。

 現在の日本は車社会の普及に伴い、地域公共交通に頼らない生活が広がりました。白河市でも1家族に平均2~3台の車を所有しています。その結果、地域公共交通を利用する機会が減り、路線バスの利用客も減少しました。しかし、子どもや高齢者など車を利用できない人にとって、地域公共交通は必要不可欠です。さらに地球環境に優しい街を築く上でも、地域公共交通の役割を見直すことが求められています。地域公共交通の本質的な意義を活かしコミュニティが活性化することでSDGsに貢献することもできます。

バスターミナルの細かな所が、実は重要ポイントに。

ワークショップ

 フィールドワークから戻り、今度は同じメンバーと街で観察・調査したことを基に公共交通についての意見交換です。最終的な到達点は、グループで話し合い問題解決に向けたアイディアを発表すること。まずは一緒に見て回ったメンバーがどんな感想をもっているか気になるところです。中にはフィールドワークに出かける前に、地域活性化を支える基盤・資源という点で、交通ゆえに「地域・人をつなぐ」というテーマで調査をしたグループもありました。

それぞれ調査結果を色分けして整理します。
かなりの情報量になり、熱意も伝わってきます。

持続可能な地域づくりの基盤・資源である地域公共交通

 駅やバスターミナルは市内の中心地であり、大型の商用施設や小峰城など歴史的な集積がある地域の顔ともいえる場所です。この中心地を活性化するうえで、地域公共交通の役割は重要です。地域資源をつなげながら観光の魅力を高めることができる街づくりが、今後の若い世代に期待されます。

問題解決に向けたアイディアの検討・設定
具体策の検討から、アイディアを磨き上げる。

 バスや鉄道を利用する人は高齢者、学生や子ども、または観光客等さまざまです。そういった人たちに看板や案内図等、どのようなものがあったら便利なのか?そしてその情報はどうやって提供するのか?白河市の公共交通の現状や改善点等たくさん議論することができました。中でもバスの運行データをAIで分析し、バスの最適なルートや運行頻度を算出することで、より効率的なバス運営を実現することや、料金の決済もデジタル化するなど新しいアイディアも提案されました。

実現できるかどうかではなく
どんな取り組みが必要なのか?

 公共交通を活用したまちづくりアイデアで地域を活性化すること。また住みよい街づくりに必要なこと。今回は同じ年代の市内の高校たちとお互い深く学ぶことができました。今後もこういったコミュニティ活動を通して白河市の土台を築いていってほしいと思います。
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